光を屈折・分散させる透明な多面体「プリズム」。レンズの前にかざすだけで、誰でも簡単にファンタジックな世界を描くことができるアイテムです。肉眼では出会えない景色をつくり出し、物語性や感情を添えてくれます。光の入り方やプリズムの角度によって、表情は無限に変わり、同じ被写体でもその瞬間にしか撮れない1枚が生まれます。いつも撮っている被写体や構図にひと工夫加えて、新たな表現を楽しんでみませんか。
花の持つ生命感と、光の中でゆらぐような儚さを描いた1枚。自然光が入る場所で、三角柱の三角プリズムを使って撮影します。窓から入る自然光や夕暮れの柔らかな光など、直射日光を避けると、より幻想的な雰囲気に。カメラは被写体に対して真正面ではなく、少し角度をつけると美しい光の屈折が生まれます。今回は、カメラをプリズムに対して斜め上から構え、反対の手でプリズムをレンズ下部の1/3あたりにかざして撮影。プリズムの角度を少しずつ変えながら光の屈折具合を調整し、花が幻想的に重なって見える瞬間にシャッターを切ります。被写体の一部を切り取ると、夢の中のような世界観が生まれます。
三角プリズムは、光の屈折が強すぎず扱いやすいのが特徴。広範囲で光を捉えてくれるため、大きく光を入れ込みたいときや、多重露出のような表現をしたいときにおすすめです。ネット通販などで気軽に手に入ります。
上位機種譲りの高性能を実現し、一瞬の動きを捉える撮影性能と暗いシーンへの対応力が向上した、フルサイズミラーレスカメラ。自分らしさを色で表現できる「イメージングレシピ」に対応。
日没の約2時間前の海辺で、三角プリズムを使って撮影した1枚。モデルには沈む太陽に向かって立ってもらい、背後のやや斜め下から逆光で撮影。逆光により人物の輪郭をくっきり際立たせ、存在感を引き出す一方で、プリズムの光の屈折を用いることで全体の雰囲気はふんわり柔らかなムードに。海や砂浜、夕日、空、モデルのすべての要素が溶け合うように、プリズムの位置を細かく調整します。
いつもの物撮りも、プリズムを使うことで新しい表情に。インテリアアクセサリーのサンキャッチャーを使い、海辺で拾った貝殻や石の上に光のシャワーをふわりと落とし、ストーリー性を添えます。光の粒が浮かび上がるように、露出は少し暗めに設定するのがポイントです。プリズムの反射は主張しすぎず、そっと加える程度にすることで、自然な印象に仕上がります。