感情を静かに描写できるシルエット写真。色や表情といった情報を排除することで、想像を広げる余白が生まれ、物語性を引き出すことができます。シルエット写真で欠かせないのが、逆光。被写体の後ろに強い光があることがポイントで、朝日や夕日を背にすると簡単に撮影できます。また、シルエットは黒っぽい色で描写されるため、「形」で魅せることが大切です。
夜空に一番星を見つけたような、探し物を見つけたような1枚。シルエット撮影におすすめなのは、光がドラマチックに差し込むゴールデンアワー。日の出や日の入りの前後30分を狙うと、空の色の変化も楽しめます。限られた時間で構図を調整するには、ズームレンズが便利です。
今回は、日の入りの時間帯にローアングルで空を大きく入れる構図で撮影しました。黒の分量が多すぎると主題が伝わりにくくなるため、シルエットの配分にも注意します。人物撮影では、ポーズや動きを加えると写真にストーリーが生まれやすくなります。
露出補正は空のグラデーションや色彩を優先。被写体に合わせると明るくなりすぎるため、強い光に向けて露出補正を行い、暗めに仕上げます。また、被写体に色がない分、ホワイトバランスを変えて背景の色味を変化させるのも有効です。いろいろ試して、好みの雰囲気を見つけてください。
上位モデルから継承した強力なAF性能や、高輝度EVFなど、APS-Cサイズ/DXフォーマットながら多彩な機能がぎゅっと詰まった一台。自分らしさを色で表現できる「イメージングレシピ」に対応。
開放F値2.8一定で大きく自然なボケを楽しめる、使いやすくて気軽な、小型・軽量標準ズームレンズ。汎用性の高い広角28mmから中望遠75mmまでの焦点距離範囲で、スナップ撮影からポートレート、風景まで、さまざまなシーンで活用できる一本。
青春を思い出すようなエモーショナルな1枚。夕日を背景に、水の入った瓶を何度か振ってもらい、水の動きをシルエットで捉えました。被写体にグッと近づき、体や顔は入れず手だけが写り込む構図にし、伝えたいものをダイレクトに表現しています。
ホワイトバランスは「晴天日陰」に設定。夕焼け時に使うと、赤みが強調され、ドラマチックな仕上がりになります。
夕方の空のもとに佇む電柱や標識は、身近にありながらもストーリー性を感じやすい被写体です。車の中から、移り変わる街の景色を連写モードで撮影。ブレを防ぐためにシャッタースピードはやや速めに設定しています。
ホワイトバランスは青みが加わる「電球」に設定し、どこか切ない帰り道のようなイメージに仕上げました。