ローポジション写真とは、低い位置でカメラを構えて撮る写真のこと。視点をぐっと下げるだけで、いつも見ているのとは違う世界を手に入れることができます。被写体を壮大な物語の中の登場人物のように見せたり、日常の風景を大きく切り取ることで、懐かしさやノスタルジーを強調したりすることも可能です。カメラをできるだけ低い位置に構え、余白や物語性を意識しながら撮影に挑戦してみましょう。
新郎新婦の自然な会話の様子を、広がる空と芝生とともに切り取り、穏やかで幸せな時間を感じさせる1枚にしました。ローポジションでの撮影では、前ボケを入れると写真に立体感が生まれます。前景・被写体・背景をどう配置するかを意識してみましょう。
カメラのバリアングル式画像モニターを活用し、地面スレスレの位置から構えます。芝生を前ボケに入れつつ人物を捉え、芝生の分量や水平を整えたら、雲がちょうど人物の背景にくるタイミングで撮影。モデルの白い服や白い雲が飛ばないように注意して露出を調整しています。
バリアングル式画像モニターは、ローポジション撮影で大活躍。寝転んだりすることなく構図を決められるほか、拡大表示でピントを確認できるのでフォーカスの失敗も減ります。さらに、画面タッチでピントを合わせられるため、動く被写体でも安心です。
レンズは、背景を広く写したり圧縮効果を効かせたりと柔軟に使える標準ズームレンズがおすすめ。被写体との距離を微調整しやすいのもポイントです。
上位機種譲りの高性能を実現し、一瞬の動きを捉える撮影性能と暗いシーンへの対応力が向上した、フルサイズミラーレスカメラ。自分らしさを色で表現できる「イメージングレシピ」に対応。
静止画・動画を問わず高い機動力・信頼性・描写性能を発揮する、新時代の開放F値2.8ズームレンズ。ズーミング時にも全長が変化しないインターナルズーム機構を採用。
石畳の坂道にて、ブルーアワーの街灯が灯る時間帯に、バリアングル式画像モニターを活用して一段高いところの地面スレスレから撮影。前景に壁や石畳を入れて奥行きを加えました。
街灯のあたたかさと、日の入り後のごく短い時間帯に現れる空の青い薄明かりを対比させ、「日常の景色がふと物語になる瞬間」を捉えています。主役は街全体と空の青さのため、人物は小さく配置し、懐かしさとやさしさ、そして少しの孤独感を演出しました。
しゃがんでカメラを構え、背の低い花を下から見上げるように撮影した、ローポジション、ローアングル写真です。花びらの透け感や茎のしなやかさを空いっぱいに写し出して、秋の季節の柔らかさや生命の清々しさを表現しました。背景が青空だけになる場所を選び、余計なものが入らないようにして被写体を際立たせます。風によるブレを防ぐため、シャッタースピードは速め(最低1/500)に設定し、連写します。光は順光〜斜光を選ぶことで、花びらの透けが美しく引き立ちます。