
【写真家の推しレンズ】
河野英喜の「ポートレートで魅力を最大限引き出す」
レンズ5選
一つの被写体を追い続けるプロの写真家に、撮影に欠かせないレンズを教えていただく連載企画。今回は、写真家・河野英喜氏の「ポートレート撮影」の推しレンズです。
その人の魅力を最大限引き出し、一瞬の表情を撮り逃さないためのレンズとは?

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「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」F1.2の美しいボケと描写力
その場の空気感ごと切り取る50mm単焦点 -
「NIKKOR Z 85mm f/1.2 S」緩やかに背景を引き寄せる圧縮効果と豊かなボケ
被写体を際立たせる中望遠単焦点 -
「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S II」レンズ交換できない・自分が動けない場面で
撮影のバリエーションを支える標準ズーム -
「NIKKOR Z 35mm f/1.4」ロケーションを活かすポートレート
スケール感と淡さを両立する35mm単焦点 -
「NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena」圧倒的な描写力と玉ボケで
被写体に視線を集める勝負レンズ
河野英喜の「ポートレート
撮影」推しレンズ5選
その人の魅力を引き出し、その瞬間を確実に捉えるために、私にとってレンズ選びは非常に重要です。 撮影で必ず持っていくのは「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」「NIKKOR Z 85mm f/1.2 S」「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S II」の3本。さらに表現の幅を広げる2本を加えた、5本のレンズをご紹介します。
F1.2の美しいボケと描写力
その場の空気感ごと切り取る
50mm単焦点
「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」



NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

50mm単焦点が私の基本レンズ。「その人がどこで何をしているか」という状況・空気感まで写し取ることを心がけています。
50mm単焦点は開放F1.8のものから、F1.4、F1.2、マイクロレンズと多数所有していますが、それぞれ個性があり、表現に合わせて選んでいます。その中で主力なのが「NIKKOR Z 50mm f/1.2 S」です。
このレンズは、画面の中で被写体を強く際立たせてくれます。「F1.8ではここまでだった表現が、F1.2によりさらにその先までいける」という可能性を大きく広げてくれる存在です。
暗所でも開放F値が小さいほど多くの光を取り込むことができ、瞳AFの精度も安定し、どのようなシチュエーションでも信頼して撮影できます。
緩やかに背景を引き寄せる
圧縮効果と豊かなボケ
被写体を際立たせる中望遠単焦点
「NIKKOR Z 85mm f/1.2 S」



NIKKOR Z 85mm f/1.2 S

50mmよりもさらに人にフォーカスする場合は、85mmの出番。自然な圧縮効果と大きなボケにより、被写体が浮かび上がります。85mm単焦点の中でも、特にこのレンズは描写力が圧倒的です。
中望遠特有の誇張しすぎない自然で穏やかな圧縮効果こそが、本レンズの大きな武器です。大口径ならではの大きく豊かな前ボケは、カメラからモデルまでの距離に深みと奥行きを表現できます。また、柔らかすぎない絶妙なコントラストによって、自然光でもストロボ光でもキレの良いピント面を保てます。
レンズ交換できない・自分が動けな
い場面で
撮影のバリエーションを
支える標準ズーム
「NIKKOR Z 24-70mm
f/2.8 S II」



NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S II

基本的に単焦点レンズを好んで使いますが、スタジオなどで「思ったより狭くて自分が下がれない」といった物理的な制約がある場所、砂埃や水しぶきが飛んでくるようなシチュエーションでレンズ交換を避けたい場所でズームレンズが活躍します。そういった場面を想定し、「お守り」のように必ず持っていくようにしているのです。
そして、このズームレンズは単焦点レンズ並みの描写力が得られ、信頼を置いています。メソアモルファスコートとアルネオコートにより、逆光時もクリア。人と背景を繊細に写し出せます。
ロケーションを活かすポートレート
スケール感と淡さを両立する
35mm単焦点
「NIKKOR Z 35mm f/1.4」


NIKKOR Z 35mm f/1.4

50mmよりもさらにロケーションを活かした作品撮りでは35mm単焦点を使用します。
開放F1.8の万能なレンズに加えて光の余白を楽しめるF1.4の両方を所有していますが、私が愛用しているのはF1.4です。広角になるほど、背景がはっきりと写り込みやすくなりますが、その点このレンズは「淡さ」があります。
特に逆光時のフレアや収差の影響は本来避けたいものですが、ポートレートでは逆に演出効果やエモーショナルな表現となり、美しさに加えて風情を感じる画作りにつながります。
ちなみに開放F1.2のNIKKOR Z 35mm f/1.2 Sはまだ所有していませんが、F1.8では真似のできないボケの味があり、どのようなシチュエーションでも信頼して撮影できるため、ぜひとも自身のラインナップに加えたいと思っています。
圧倒的な描写力と玉ボケで
被写体に視線を集める勝負レンズ
「NIKKOR Z 135mm
f/1.8 S Plena」



NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plena

背景を強く引き寄せ、ピントを合わせた被写体だけを強烈に浮かび上がらせる、「ここぞ」という時に使うレンズです。
背景にイルミネーションなどの点光源がある場合、綺麗で真ん丸な「玉ボケ」として写し出すことができます。背景にざわつきや歪んだボケがあると、人の視線はそれだけで奪われてしまいます。どこにあっても真ん丸な玉ボケや望遠の滑らかなボケにより、背景の違和感を徹底的に排除。この「ノイズのない自然な描写」こそが、見る人の視線をモデルへと強く引きつける力になります。
このレンズは、引きでも力を発揮します。ピント面の前後を大きくぼかせるため、広い風景の中でポツンと立つシチュエーションでも、小さく写った人の存在感が際立ちます。
撮影が始まると、一期一会の表情や姿を撮り逃さないように、目の前の被写体に集中します。撮影の前段階で「どのような写真を撮りたいか」を考え、そのイメージやロケーションに合わせてレンズを選べると確実性が上がり、表現の可能性も広がります。今回ご紹介したレンズを参考に、ぜひポートレート撮影を楽しんでください!
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