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【私と飛行機】美しい機体の最高の瞬間を残す<前編>中野耕志

私と飛行機 美しい機体の最高の瞬間を残す<前編> 航空写真家 中野耕志

一つの被写体を追い求め続けるプロの写真家に、忘れられない思い入れの強い撮影を振り返っていただきます。

彼らは何を追い求め、どのような思考でシャッターを切るのか。

航空写真家・中野耕志氏が子供の頃から撮り続ける「飛行機」。前編は、「コレクションするように撮る機体写真」です。

後編もチェック!
「飛行機撮影と風景撮影の融合」とは?
中野耕志

野鳥・航空写真家 中野 耕志

野鳥や飛行機の撮影を得意とし、雑誌やカレンダー、広告などに作品を発表。
「Birdscape~絶景の野鳥」と「Jetscape~絶景の飛行機」を2大テーマに国内外を飛び回る。著書は「侍ファントム F-4最終章」、「パフィン!」など多数。

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多様な飛行機を写真でコレクションする

多様な飛行機を写真でコレクションする
Z8、NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR

飛行機の魅力は何と言っても空を飛ぶこと。空を飛ぶ形というのは一切の無駄がなく、実に美しいものです。小学生の頃に魅了され、撮影を続けていますが、多様な飛行機を写真に収め、コレクションをしている感覚です。

私の撮影では、場所を調べ、天気や風向きを確認し、飛ぶ姿をイメージして構図を思い描く。準備段階でほとんどを終え、現地でシャッターを押すのが最後の仕事です。そうして撮った飛行機写真は、一つ一つに思い入れがあります。

飛行機を主題にする時は側面に光が当たるように順光で撮影
Z8、NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S

冬は飛行機にとって、最も美しい季節です(ただし、寒さ対策を忘れずに)。空気が澄んでいて抜けが良く、気温が低いため陽炎が出にくい。コレクションとして機体を主題にする時は、側面に光が当たるように順光で撮影します。狙うのは太陽が低い朝や夕方。離着陸は風上に向かって行うため、光の向きと風向きを調べて場所を決めます。

撮影時は飛行機がかっこ良く見えるアングルやタイミングを意識しますが、特によく狙うのは離陸時に機体が浮く瞬間で、機首上げ姿勢でこれから大空へ向かう力強さを表現できます。旅客機撮影では背景を取り入れて作画することが多いのですが、この写真の場合はもう少し機体が浮いていれば山の稜線と被らずより良いショットになったはずで、やや悔しさの残る撮影でした。準備をいくら重ねても思い通りにならないことがほとんどですが、「次はこうしてみよう」と新たな気づきやフィードバックが得られます。

被写体検出で飛行機にピント合わせ
Z8、NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR

日没直前に離陸する機体を捉えました。夕日に染まる姿が実に美しいです。

機体を際立たせるため、背景は空などシンプルに。背景がシンプルであれば、被写体検出で飛行機にピントを合わせ続けてくれるため、フレーミングとタイミングに集中できます。その時の風の強さ・機体のエンジン性能・重量などで離陸位置が変わる飛行機では、構図作りに専念できるのはありがたいことです。

なお、わずかな時間が勝負の撮影は「迷い」を少しでも減らすことで、撮り逃しを防げます。使用するAFエリアモードを「オートエリアAF」「ワイドエリアAF」「ダイナミックAF」と選択肢を絞り、ファンクションボタンに割り当てることで、その時の条件で瞬時に切り替えて撮影しています。

1日の終わりはドラマチックな夜の空港で

多様な飛行機を写真でコレクションする
Z9、NIKKOR Z 50mm f/1.2 S

夜の空港は滑走路がライトで輝き、幻想的です。高感度に強いカメラと明るい単焦点レンズにより、ノイズが少なく、空の美しいグラデーションを繊細に描き出せました。

飛行機が真上を通過して、まさに滑走路に降り立つ瞬間。このような場合、被写体検出では認識しませんが、明るさの残る時間帯ではAFによるピント合わせが可能です。ただ、さらに暗い時間になるとAFは難しくなるため、滑走路のライトで置きピンをして撮影するようにしています。

飛行機撮影と
風景撮影の融合

【私と飛行機】美しい機体の最高の瞬間を残す<後編>中野耕志

私は飛行機と並行し、野鳥や風景の撮影も長年続けてきました。それぞれのテクニックが自然と融合し、風景の中の飛行機を撮るようになっていきました。後編では、「飛行機×風景」の私の撮影スタイルを語ります。

後編「飛行機撮影と風景撮影の融合」
を見る

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