35mmと50mm、f/1.8 Sとf/1.4はどう違う?撮りたい写真で選ぶ単焦点レンズ

単焦点レンズとして定番の35mmと50mm。ボケ表現をより楽しめる開放F2未満のNIKKOR Zレンズとして、以下の4種類がコンパクトで価格も抑えめでおすすめです。
- NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
- NIKKOR Z 35mm f/1.4
- NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
- NIKKOR Z 50mm f/1.4
価格帯が近く、「35mmと50mmのどちらをまず選ぶ?」「同じ焦点距離でもf/1.8 Sとf/1.4で描写がどう変わるの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
今回はフォトグラファーの櫻子さんに、それぞれの特徴と、選び方のポイントを教えていただきます。
櫻子さん(フォトグラファー)

「透明感のある儚い世界観」を表現することを得意とし、作品制作の他、地元や旅した地域の魅力を発信する活動を行う。
ショート動画でポイントをチェック!
「単焦点レンズの選び方」をショート動画でも紹介しています。ぜひご覧ください。
単焦点レンズの選び方

櫻子:どのレンズも幅広く撮影できますが、「特に求めること」から選ぶのがおすすめです。焦点距離や描写性について、具体的に紹介していきますので、レンズ選びの参考にしてみてください。
焦点距離は「35mm」か「50mm」か?

NIKKOR Z 35mm f/1.8 S

NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
まずは、自分が「よく撮る・撮りたい」シチュエーションに合った焦点距離を選択します。
【35mm】その場の状況を伝える

NIKKOR Z 35mm f/1.4
私の中で35mmは「見たまま」を写せるような感覚に近いです。
周囲の情報をよりワイドに入れやすいところが35mmの特徴。特に、街並みや旅先でのスナップなど、その場の状況を明確に伝えたい時に適しており、人物と周囲の風景を一緒に撮る際も自然なバランスで収められるところが魅力です。目に留まったものを周囲の景色ごと写せるので、構図を決め込みすぎず、気の赴くままにサッとシャッターを切ることができます。

NIKKOR Z 35mm f/1.4
<適したシチュエーション>
- スナップ(街中、自然風景)
- 風景+人(風景が主体)
- 室内や、自分の手元を入れて撮影したい時など、引いて撮るのに制限がある場合

NIKKOR Z 35mm f/1.4

NIKKOR Z 35mm f/1.4
被写体に近づいても背景を広く入れられるので、写真に開放感が生まれます。
【50mm】主役を印象的に見せる

NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
50mmはその場で心惹かれたものを切り取り、主役とした一つの被写体を「印象的」に見せたい時に使いやすい画角です。背景をほどよく整理でき、大きなボケも活かしやすいため、ふんわりと&立体感のある作品に仕上げることができます。
<適したシチュエーション>
- テーブルフォト、食べ物や飲み物などを撮りたい時
- 人物メインで撮りたい時(風景と一緒に撮る場合も人物がメイン)
- 背景をぼかし印象的に切り取りたい時、主役に視線を集めたい時

NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
背景の大きなボケに加え、前ボケを活かすことで人や物など主役に視線が集まり、立体的に浮かび上がります。
S-Lineの「f/1.8 S」か、開放F値の小さな「f/1.4」か?

4本のレンズで「f/1.8 S」と「f/1.4」の違いは、F値だけでなく、採用しているレンズやコーティングなどが異なり、描写にも違いがあります。
【f/1.8 S】画面の隅々までシャープに描く高い解像力

NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
NIKKOR Z 35mm f/1.8 SとNIKKOR Z 50mm f/1.8 Sは、「S-Line」という光学性能に特にこだわったレンズです。色にじみを抑えてシャープに写すためのレンズ(EDレンズなど)が採用され、髪の毛1本1本まで描き出すほどの高い解像力を持っています。

NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
開放F値1.8により滑らかにボケながら、ピント面は驚くほどにシャープで、細部まで描写にこだわりたい方におすすめです。
【f/1.4】豊かなボケ表現をより気軽に楽しめる

NIKKOR Z 35mm f/1.4

NIKKOR Z 50mm f/1.4
NIKKOR Z 35mm f/1.4とNIKKOR Z 50mm f/1.4は、開放F1.4ならではの大きなボケ味で、柔らかな描写が魅力。F値が小さいほどピントが合って見える範囲(被写界深度)が狭くなるため、花びらや茎などわずかな前後差でも写り方が変わり、表情の変化を楽しめます。背景の玉ボケもより大きく、煌めきを強調できるのもF1.4ならでは。

NIKKOR Z 35mm f/1.4
F値が小さいほど、暗所でもISO感度を抑えながら明るさを確保できるのもメリットです。上の写真では、ランタンのふわっと広がる優しい光を繊細に描写できました。
- [Tips]F1.8とF1.4のボケ量の違い
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左:NIKKOR Z 50mm f/1.8 S、右:NIKKOR Z 50mm f/1.4
左:F1.8、右: F1.4F1.8でも十分に豊かなボケ表現が可能ですが、F1.4はより大きくボケ、被写体を際立たせることができます。明るくふんわりとした印象にできるのが魅力的です。
- [Tips]逆光時の描写の違い
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今回の4本のレンズでは、特に逆光時の写りに違いが出やすく、逆光耐性に優れた「f/1.8 S」はフレアやゴーストなどの発生を抑えクリアな描写が特徴です。朝日や夕日などを入れる風景写真では、思い通りの構図で撮影できます。

NIKKOR Z 35mm f/1.8 S

NIKKOR Z 35mm f/1.4
クリアさは「f/1.8 S」が優れている一方で、「f/1.4」はふんわりとしたエモーショナルな表現がしやすいです。
まとめ
今回ご紹介した4本のレンズ。一見似ているように見えますが、描写や特徴にそれぞれ違いがあります。
レンズ選びのヒントになるのは、「どんな表現をしたいか」ということ。よく撮る被写体やシーンはもちろん、シャープな描写が好きか、柔らかなボケを楽しみたいのかなど、好みのイメージをぜひ思い浮かべてみてください。

<焦点距離>
- 35mm:街並みや旅先の臨場感のある景色を写したい方
- 50mm:人や物など主役を印象的に撮りたい方
<描写性>
- f/1.8 S:細部まで描写にこだわりたい方、逆光に強くクリアな描写を求める方
- f/1.4:小さなF値による表現を楽しみたい方
それぞれのレンズの特徴を見比べながら、次に新しいレンズを購入する時の参考にしていただけたら嬉しいです。








