<星空>物語を宿した夜空フォト
星空写真は、星だけを写す空の写真も魅力的ですが、街の気配をあえて取り入れることで、物語を感じる1枚になります。電柱や踏切、標識などの人工物を組み合わせると、「誰かの記憶の中にありそうな風景」に。そんな星空撮影で活躍するのが、カメラの「スターライトビュー」機能。暗い場所でも撮影画面が明るく見やすくなり、星や周囲の風景を確認しながら構図を整えることができます。日常の中にある“小さな魔法がかかったような瞬間”を、素敵に写し取ってみませんか。

星空は一年を通して楽しめますが、季節ごとに見え方や雰囲気が変わるのが魅力です。秋〜冬は空気が澄んでいて星がくっきり見えやすく、夏は天の川や夏らしい夜の空気感を切り取れます。また、夜空がより暗い新月やその前後、湿度が低い日などを選ぶと、より星空を綺麗に写せます。撮影場所は、星空の輝きがより際立ちやすい、山や海辺、高原など、街明かりから少し離れた場所がおすすめ。
今回は、初夏の深夜に、夏の大三角と電柱を主役に撮影しました。空へ伸びる電線の流れを活かすことで、視線が自然と星空へ向かう構図にしています。夏の大三角とは、3つの1等星を結んでできる三角形のこと。一際明るく輝いているため、初心者でも見つけやすい星の並びです。
夜空を広く写せる広角レンズを使い、ローアングルで見上げるようにカメラを構えます。スターライトビューで確認しながら、電線が放射状に広がるように構図を調整。できるだけ多くの星の光を取り込むため、F値は開放F値に設定し、シャッタースピードは星が流れにくい10〜15秒ほどに。シャッタースピードが遅いのでブレを防ぐために三脚は必須です。ライブビューを拡大表示しながら、マニュアルフォーカスで明るい星にピントを合わせ、光害カットフィルターを使用し、街明かりによる色被りを抑えながら、星の色や天の川のディテールを自然に引き出して。クロスフィルターも重ね付けすると、星本来の輝きを活かしつつ、きらめきや幻想感を強調できます。
撮影後の編集で、明るさやコントラストを整えつつ、色温度を少し青寄りに調整すると、より夜らしさが出やすくなるのでおすすめです。
撮影時のポイント

- F値の小さい広角レンズを使用
- カメラの「スターライトビュー」をONに設定
- F値は開放F値に、シャッタースピードは15秒設定
- 三脚にカメラを固定
- ローアングルでカメラを構え、明るい星にピントを合わせて撮影
撮影情報

使用機材・撮影データ
- カメラ:Z5II
- レンズ:NIKKOR Z 20mm f/1.8 S
- 焦点距離:20mm
- 絞り値:f/1.8
- シャッタースピード:15秒
- ホワイトバランス:自然光オート
- 露出モード:マニュアル
- 測光モード:マルチパターン測光
- 露出補正:-0.7段
- フォーカスモード:MF
- ISO感度:3200
- その他使用機材:三脚、光害カットフィルター、クロスフィルター
おすすめ機材

Z5II
上位機種譲りの高性能を実現し、一瞬の動きを捉える撮影性能と暗いシーンへの対応力が向上した、フルサイズミラーレスカメラ。自分らしさを色で表現できる「イメージングレシピ」に対応。

NIKKOR Z 20mm f/1.8 S
撮影距離を問わず高解像で優れた描写力を発揮する、大口径超広角単焦点レンズ。星景から至近の被写体まで、幅広く超広角のダイナミックな表現が楽しめる。
撮影バリエーション

道路脇のカーブミラーに映る星空を捉えた1枚。主役のカーブミラーにできるだけ近づき、背景の星空と、ミラーに映る星空の両方の見え方を意識しながら構図を決めます。ピントはミラーに映る星空に合わせて。周囲が暗い場合は、ISO感度を上げ星をしっかりと写します。スマートフォンのライトをカーブミラーに軽く当て、暗闇の中でもミラーの存在感が出るようにしています。

夜道の先にある小さな光と、その上に広がる満天の星空を重ねることで、旅の途中で見上げた景色のような雰囲気の1枚に。星空だけでなく、地上の風景もシルエットで写し込むことで、夜の街の気配を感じられるようにしています。クロスフィルターを使用し、遠くに見える街灯の光の筋を強調。肉眼では捉えきれない“夜の輝き”を、印象的に描写しました。




