<ニコンサロン>
酒 航太忘景
会期
開催内容
忘れてゆくそのたびに ひろがるのは夢心地
そよ風が運ぶのは かすかな緑の匂い
これは、音楽家・下田逸郎さんの「緑の匂い」という曲の冒頭の一節だが、まさにこんな気分なのです。
近年、私は放置された自然や過疎の村を、あてもなく歩きながら撮影を続けている。
「写真とは記憶である」と聞いたことがあるが、どうやら私の場合は少し違うようだ。というのも、これらの写真を見返しても、「いつ」「どこで」撮ったのかが、随分と曖昧なのである。
曖昧なだけならまだしも、そもそも記憶自体が欠落しているものさえある。
さらに、撮影時に目にしていた現実と、暗室で現像された写真の像とは必ずしも一致せず、むしろ微妙に乖離していくことが少なくない。
ゆらゆらと印画紙に浮かび上がってくるこれらの景色を、私は「忘景」と呼ぶことにした。
(酒 航太)
プロフィール
1973年 東京都生まれ。
1998年 San Francisco Art Institute 卒業。在学中は写真家ヘンリー・ウェッセルに学ぶ。
帰国後、スタジオFOBOSに入社。2000年初頭から沖縄やバンコクなどを放浪したのち、
2014年に 東京 新井薬師前にギャラリー&バー「スタジオ35分」を開店。
スタジオ35分で写真を中⼼とした展⽰の企画をしながら、⾃⾝の作家活動を国内外で⾏っている。
<主な展示>
2019年 Right Coast / Messengers Photography by Susannah Ray & Kota Sake
— Lipani Gallery(Fordham University, ニューヨーク)
2021年 ZOO ANIMALS — Kanzan Gallery(東京)
2021年 ZOO ANIMALS — gallery 176(大阪)
2023年 動物園にて(グループ展)— 東京都美術館
2024年 見ると見られる — 中野駅ガード下ギャラリー「夢通り」
2024年 この世のような夢 — スタジオ35分



