「マイクロレンズ」は、近距離撮影に最適化されたレンズで、一般的にはマクロレンズとも呼ばれています。名前から雫や花のマクロ撮影をイメージする方が多いと思いますが、実はそれだけではありません。室内撮影やペット・ポートレート・風景・ウェディングなど、さまざまなジャンルで活用でき、いつもと違う視点で被写体の魅力を再発見できるレンズなんです。
この記事では、これまでに公開した中から「マイクロレンズ」にまつわる内容をピックアップ。写りの特徴や繊細な描写を生かして、身近な被写体の新しい魅力を引き出すコツをお届けします!
マイクロレンズの特徴と撮影のコツ
まずは、マイクロレンズの特徴とマクロ撮影のコツを紹介します。
マイクロレンズの特徴
最短撮影距離で撮影。
- 最短撮影距離が短い:マイクロレンズは、被写体にピントを合わせることができる最短の撮影距離が非常に短く、例えばNIKKOR Z MC 50mm f/2.8の最短撮影距離は撮像面から0.16mです。同じ焦点距離のNIKKOR Z 50mm f/1.8 Sの0.4mと比べて、倍以上寄って大きく写すことができます。
- 等倍撮影ができる:最短撮影距離で撮影したとき、被写体と撮像素子に写る像の大きさが同じ倍率(1倍)になり、大幅なクローズアップが可能です。
単焦点レンズとしても活躍
マイクロレンズにも標準・中望遠など焦点距離がいくつかあり、マクロ撮影だけでなく単焦点レンズとして幅広いシーンで活躍します。
マクロ撮影の基本ポイント
被写体に寄って狭い範囲を大きく写すマクロ撮影では、通常よりもピントや光の向きによって写真の印象が大きく変化します。


左:まつ毛にピントを合わせて撮影、右:瞳表面にピントを合わせて撮影
- ピント:マイクロレンズは、被写体に近づくほど開放F値が大きくなりますが、同時に被写界深度が浅くなるのでF値が大きくてもボケやすいです。 レンズが少し動いたり、被写体との距離が変わるだけでピント位置や範囲が変化するので、ピント合わせはより慎重に。モニターで拡大して狙った場所に合っているか確認しましょう。


左:斜光、右:逆光
- 光:明暗差が大きくなるので、質感を表現したい場合は弱い順光で全体を照らします。立体感やコントラストを強調したい場合は、斜光やサイド光。逆光はやわらかさや透明感を演出してくれます。
なお、順光や斜光は、立ち位置によって被写体に撮影者やレンズの影が落ちるので注意が必要です。
マクロ撮影の設定
Z 5、NIKKOR Z MC 50mm f/2.8 シャッタースピード:1/500秒
- シャッタースピード:マクロ撮影では手ブレが写りに大きく影響してしまうため、シャッタースピードは通常の撮影よりも速めに設定します。
- フォーカス:AFで合いにくい場合は、MFに切り替えます。
身近なものやペット撮影にぴったりな標準マイクロレンズ
ここからは、マイクロレンズの焦点距離ごとにオススメの被写体と撮影ポイントを紹介します。
まずは、標準マイクロレンズです。NIKKOR Z MC 50mm f/2.8は小型軽量なので、身近なものの撮影や片手で撮ることの多いペット撮影にぴったり。また、APS-Cサイズのカメラと組み合わせることで、中望遠としても活用できます。
【部屋】身近な被写体を幻想的に切り取る
お気に入りの雑貨やアクセサリーも、マイクロレンズを通して見ると新鮮な印象になります。普段からよく室内で撮影している宵月絃さん(@__yoii_to)に、花や雑貨などのマクロ撮影に加えて、はじめての雫撮影に挑戦していただきました。
花の雰囲気や質感をとらえる


花は、レンズの描写を生かして雰囲気や質感を表現するのがポイントです。
ドライフラワーは、前後のなめらかなボケでピント部分の繊細さを強調し、背景の玉ボケで儚げな雰囲気を演出。また、右のように花びらの薄い花を水に浮かべると、重なった部分の透け感とツヤが花びらの細かな質感を引き立てます。
お気に入りの雑貨の好きな部分を強調する


雑貨は特に気に入っている部分をクローズアップすると、愛おしさがより感じられます。
宇宙を閉じこめたようなアクセサリーは、前後を大きくぼかして月のモチーフにフォーカス。ガラス玉のツヤや反射光のきらめきも強調されました。ガラス小物は透け感を生かして、光の色で世界観を演出します。夕方の暖かいオレンジ色の光は、被写体をドラマチックに見せてくれます。
ライトやセロファンで雫のきらめきを引き出す


マクロ撮影の定番「雫写真」は、ライトやセロファンなどのアイテムを使うと、より魅力的に表現できます。
ライトで半逆光になるように雫を照らすと、ぷっくりとした立体感が感じられる写りに。右の写真のようにシワをつけたセロファンを背景にすると、凹凸が光を反射して玉ボケになり、雨上がりのようなしっとりとした雰囲気を出すのに効果的です。
その他にも、ペットやサイダーの気泡など身近な被写体の撮り方や、雫撮影のコツとアイデアをたっぷりとお届けしています。宝石のようにきらめく世界をお楽しみください!
【小鳥】かわいい表情や羽毛の質感を表現する
ペットが近くに寄ってきたときに撮影できるのも、最短撮影距離が短いマイクロレンズのよさの1つ。コザクラインコの“しおり”ちゃんと暮らすKAYOさん(@tokyoshiori)に、小鳥のかわいい仕草や表情を写すコツを教えていただきました。
撮影前の準備
- まずはカメラに慣れてもらう:カメラを怖がる場合は、カメラの近くにおやつを置くなどして小鳥が自ら近寄るまで待ちましょう。
- 部屋が安全か確認する:かじったり誤飲したら危険なものは、小鳥が触れないように対策。外に飛び出さないように窓や扉を閉め、途中で他の人が開けないように事前に伝えることが大切です。
- 撮影環境を整える:蛍光灯などの光では羽の色がくすんで写るので、自然光で撮影するのがオススメです。さらに、小鳥の遊び場のまわりを白い布で囲むと、光が全体にまわり明るく撮影できます。
小鳥の動きをとらえる設定
小鳥の動きは素早いので、近距離で撮影するときは特にシャッタースピードを速くして、明るさを確保するためにISO感度を上げて撮るのがポイントです。
- シャッタースピード: 1/250~1/2000秒程度で動きに合わせて調整。
- ISO感度:シャッタースピードを稼ぐため、部屋の明るさに合わせてISO1600~2000に。
- F値:ピントが合いやすいようにF6~20程度に絞ります。
- フォーカス:動く被写体のピントを追い続けるAF-Cで顔に合わせます。


左のように接写する場合は、特にピントがシビアになるのでF18~20を目安に設定。羽を広げた瞬間などを撮るときは、連写しすぎると逆にタイミングが合わないことがあるので、動きを予測して素早く2~3枚撮影します。
動きを予測していい瞬間をとらえる
撮影距離が近いと画角が狭く、急な動きに反応するのが難しいので、行動を予測することが大切です。
例えば、水浴び後はお皿のフチで羽を動かして水分を飛ばすので、タイミングを合わせて2~3枚連続で撮ると羽を広げた様子をとらえられます。
マクロ撮影で表情や毛並みを繊細に表現する


なでているとき、手のひらに乗って甘えたり、そのまま腕まで登ったりすることがあります。マイクロレンズだからこそ撮れる瞬間でとても愛らしいです。また、右のように思いっきり寄ってみると羽毛の1本1本が繊細に描写され、やわらかい質感まで伝わります。
記事では、 50mmの画角を生かした撮影方法や、背景紙や小物を使って物語性のあるシーンをつくるアイデアも紹介しています。一見無表情な小鳥の、豊かな感情表現をとらえるコツが満載です!
【ハムスター】見守るような距離感で自然な姿を写す
ハムスターなどの小動物の撮影では、威圧感を与えないコンパクトなレンズで、驚かさないように少し離れて望遠で撮るのがポイントです。標準マイクロレンズをAPS-Cサイズのカメラにつけると、中望遠単焦点として使うことができます。ハムスターの“ましろ”くんを撮影しているぱるさん(@gsm_iham2)に、中望遠の距離感を生かして、ありのままのかわいさを表現するコツを教えていただきました。
適度に離れて自然な様子を大きく写す


ハムスターはレンズを近づけすぎるとびっくりする可能性があるので、最低でも50~60cmはレンズとの距離を空けましょう。Z 50に50mmのレンズをつけると、焦点距離は35mm判換算で75mm相当になり、離れた場所からでもハムスターを大きくとらえることができます。
手渡しで食事をする様子をとらえる
手渡しで食事をあげるときはカメラを片手で構えるので、軽量なマイクロレンズが特に有効です。おやつを食べるかわいい口元や手元にしっかりピントが合い、毛並みまで繊細に描写されています。
パーツをトリミングして新しい魅力を発見
単焦点レンズならではの解像感のある写りも魅力です。ハムスターは接写できませんが、高画質なカメラとレンズの組み合わせならトリミングしても高精細なので、上の写真のようにパーツを切り出してかわいさを表現することもできます。
さらに、マイクロレンズは動画撮影でも活躍します。スローモーション動画で動きのかわいさをとらえたり、なめらかなボケ感や高画質を生かしたり…。動画ならではのかわいさの表現にも注目です!
大きなボケが魅力の中望遠マイクロレンズ
続いては、中望遠マイクロレンズ。マクロ撮影はもちろん中望遠単焦点としても使えて、花や風景、ポートレートなど幅広いジャンルで活躍します。ここでは、NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sで撮影した写真で、被写体ごとの撮り方や表現のポイントをお伝えします。
【花】花の個性を生かすドリーミーフォトの撮り方
花はマクロ撮影では定番の被写体ですが、切り取り方次第で個性的に表現できます。「ドリーミーフォト」と名づけた花写真を撮り続けるフォトグラファーの北村佑介(@KEY8969)さんに、マイクロレンズで花の魅力を引き出す方法を教えていただきました。
ドリーミーフォトとは
中望遠レンズによるなめらかなボケで主役の花を包み、花の優しさや美しさ、力強さがシンプルに伝わるように表現した写真を「ドリーミーフォト」といいます。
前後のボケで主役を包み際立たせる


左:F8、右:開放(F3.2)
ドリーミーフォトの基本は、F値を開放にして主役の前後をやわらかいボケで包み、花の形や佇まいの魅力を際立たせること。草むらに咲いている小さな花でも、開放F値でまわりをきれいにぼかすと、主役の花だけに目がいく写真になります。
背景の色で花を個性的に演出する


自然の中で咲く花の背景は緑になりがちですが、他の花の色をうまく生かすと個性的な印象になります。ポイントは、主役よりも濃い色や同じ色を背景にしないこと。左の場所で撮ったものが右の写真ですが、薄ピンク色の花を入れて背景にやわらかいグラデーションをつくり、主役のかわいらしさを引き立てています。
小さく写してかわいらしさを伝える
主役を小さく写すことで、花のかわいらしさを表現できます。上の写真では、アジサイのしべを主役にして前後の花びらをなめらかにぼかすことで、しべの存在感と形のかわいらしさを強調しています。
記事では、ドリーミーフォトに大切なポイントに加え、ふんわりとした雰囲気に仕上げる編集のコツも紹介しています。1輪しか咲いていなくても、背景を大きくぼかして魅力的に表現できるのがマイクロレンズのいいところ。お散歩がてら道端の花で試してみてください!
【日常風景】視点を変えて地元風景を新鮮に
遠くの風景から足元のクローズアップまで撮れる中望遠マイクロレンズを持って近所を歩けば、自然と視野が広がり見慣れた景色も新鮮に写ります。地元・福井を撮り続けるAkine Cocoさん(@akinecoco987)に、身近な光景をマイクロレンズで撮影していただきました。
いつもの道で視線を下げて撮影する
朝焼けに染まる田園風景を、稲と同じ高さまで目線を下げて撮影。奥に広がる田舎の町並みも写すためF11に絞っていますが、稲にグッと近寄ることで、朝日で輝く露がきれいな玉ボケになっています。
花はミニマルにとらえて魅力を引き立てる
道端の花は、寄って背景をシンプルにすると色や形が際立ちます。
ヒマワリは、逆光でとらえて背景をあえて白とびさせると、透けた花びらの質感や色の濃淡が印象的な1枚に。細かなしべの描写も、花の繊細さを引き立てています。
グラスを重ねて風景のアクセントに
夕日にグラスを重ねると、水に光が反射して美しさがより引き立ちます。グラスを前ボケにすることで、風景の魅力を強調しながら、やわらかい夕日の光と水滴の玉ボケがアクセントになりました。
こちらで紹介した他にも、Akine Cocoさんが身近で見つけた季節感をフォトレターとして写真と文章でお届けしています。温かくてどこか切ない、アニメのワンシーンのような光景をお楽しみください。
【ポートレート】接写で見つける新しい魅力
ポートレートでは中望遠単焦点レンズをメインに使う方も多いと思いますが、中望遠マイクロレンズなら中望遠域に加えて、最短撮影距離を気にせず新たな魅力を表現できます。フォトグラファーの酒井貴弘(@sakaitakahiro_)さんに、「接写ポートレート」のポイントを解説いただきました!
接写ポートレートの基本ポイント


左:最短撮影距離、右:半歩下がって撮影
- 表現意図を明確にする:写す範囲で印象が大きく変わるため、何を表現したいかに応じて調整することが大切です。上の2枚はどちらも近距離で撮影していますが、左は瞳が際立ち瞳に映る風景まで見えるのに対して、右は要素が増えて被写体の雰囲気がより感じられます。


左:F10、右:F3.2
- ボケ具合で雰囲気をコントロール:写る範囲が狭い分、ボケ方で雰囲気が大きく変わります。上の写真では、F値が大きいほど生っぽくしっとりした質感に。F値を小さくすると前後がボケて、しっとりの中にもやわらかさが感じられます。
- 光を取り入れて明暗差をつくる:一部を切り取る接写では、画角内に明暗の差をつくりメリハリを出すのがポイントです。指などで意図的に明暗差をつくることもできるため、モデルさんの仕草が重要になります。


マイクロレンズの撮影を経験すると、普段から細部へより意識がいくようになります。記事では、花やアクリル板などを使った表現のアイデアも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!
【ミニチュア】質感や立体感を繊細に写し取る
肉眼では見えない細部まで写し出せるマイクロレンズは、ミニチュア撮影にぴったり。ミニチュアアーティストの田中 智さん(@miniature_MH)に、マイクロレンズでミニチュアの魅力を最大限に引き出すコツを紹介していただきました。
リアリティとミニチュアらしさを表現する
ミニチュアを撮影する上で大切なのは、リアリティとミニチュアらしさの両方を表現することです。そのために、主に3パターンの撮影を行います。
1.全体を写す:精巧に作りこまれたミニチュアのリアリティを表現するために、左の写真のように引きで全体を撮影します。実物を撮るときと同じようなアングル・ボケ感を意識してみましょう。


2.作りこんだ部分に寄る:マイクロレンズの特徴を最大限生かして、右のように思いっきり寄って、肉眼ではとらえきれないディテールや質感を写し出します。
3.サイズ感を表現する:指先や米粒など、誰もが大きさを想像しやすいものと比較して、ミニチュアらしさを表現します。小ささを強調するために余白を広めにし、ミニチュア全体にピントを合わせて繊細さを伝えるのがコツです。
ミニチュア撮影で最も大切な「ライティング」


左:レフ版なし、右:レフ版あり
光でミニチュアの光沢や凹凸を表現することで、シズル感や細部の作りこみを伝えることができます。斜めからの光で立体感を出し、レフ版で手前まで光をまわして全体の質感や凹凸を写し出します。
ライティングのポイント
撮影環境。LEDライトにトレーシングペーパーをかざすと、光を拡散できます。
光の強さや向きが変わると写りが大きく変わるので、自然光ではなく、LEDライトの安定した光で撮影。斜めからの光で立体感を出し、レフ版で影をやわらかくして、全体の質感や色味を表現します。
ここで紹介した以外のミニチュア撮影のノウハウも、記事で詳しく解説しています。100円ショップなどに売っているミニチュアでも気軽に楽しむことができるので、チャレンジしてみてください!
【ウェディング】マクロ・中望遠で幅広いシーンに対応できる
ウェディングフォトは、前撮り・結婚式・指輪撮影などさまざまなシチュエーションで撮影位置の制約もあるため、各状況に対応できるレンズ選びが大切です。フォトグラファーのjyota(@jt.333)さんに、ウェディング撮影で活躍するマイクロレンズの魅力をうかがいました。
指輪撮影で重宝するマイクロレンズ
接写ができるマイクロレンズは、指輪の輝きを強調して存在感を高めてくれます。


光はライティングが不要な自然光がオススメ。結婚式で使ったブーケや装花、装飾を添えるとアクセントになります。自然光がない場合はライティングが必要ですが、身近なライトでOKです。右の写真は、100円ショップにも売っているイルミネーションライトを使用しています。設定は、開放F値でボケを生かすのがポイントです。
前撮りでは中望遠の圧縮効果とボケを生かす


前撮りは自然の中で行うことが多く、中望遠の圧縮効果で風景を生かしながら、開放F値の豊かなボケ感で主役の2人を引き立てることができます。
撮影の制約が多い結婚式も雰囲気よく写せる


近づけない・暗いなど、撮影が難しいシーンが多い結婚式ですが、焦点距離105mmの画角と美しいボケ味、高い描写力で、その場の雰囲気ごと切り取ることが可能です。
右のように暗いシーンでもピントが迷わず、黒つぶれや白とびもなく諧調豊かに描写できます。キャンドルなどの光源を大きくぼかすと華やかさがプラスされ、新郎新婦の仕草が際立つのでオススメです。
シーン別の詳しい撮り方のコツや、jyotaさんの日常でのマイクロレンズの活用法も、記事で詳しくご覧いただけます。さまざまな状況で活躍するマイクロレンズの可能性に注目です!
#NICO STOP企画で選ばれたフォトグラファーを紹介!
いつもたくさんの投稿をいただきありがとうございます。今回は、接写したクリームソーダの幻想的な雰囲気が魅力的なsioさん(@_ion884)の投稿をご紹介いたします。
夏クリームソーダ。
— sio (@_ion884) 2021年7月26日
お気に入りの津軽びいどろでつくりました🍷#テーブルフォト#nicostop pic.twitter.com/S5BNWlGF3L
sioさんコメント
ソーダを飲むときに気泡がきれいだなと思い、マイクロレンズで接写して気泡をメインに切り取りました。お気に入りの津軽びいどろのグラスは、光が当たったときの色がとても美しいので、グラスにだけ光を当て背景を暗く落として強調しています。一部分をクローズアップすることで、気泡やグラスの魅力を際立たせることができました。
編集部コメント
静寂な空気の中、クリームソーダのシュワシュワとした音だけが聞こえてきそうな臨場感がありますね。2枚目の作品は、津軽びいどろのグラスについた水滴が、宇宙に浮かぶ星のようできれいです。接写すると、普段見ているものとは違う世界が広がることを教えてくれる作品だと感じました。
これからも、#NICOSTOPでのご投稿を楽しみにお待ちしています。
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肉眼では見えないような世界を見せてくれるマイクロレンズ。マクロ撮影用…と思われがちですが、被写体やジャンルに合わせた焦点距離を選べば、単焦点レンズとしても活躍の場が広がります。
撮り慣れた被写体もマイクロレンズでグッと寄って見てみると、新しい魅力を発見したり、表現のアイデアが浮かぶかもしれません!
※ マクロレンズは本来、原寸大以上の倍率が得られる顕微鏡のような拡大光学系のレンズを指します。このためニコンは定義の厳密性をより重要視し、各社が「マクロレンズ」と呼ぶ縮小光学系で等倍撮影ができるレンズを「マイクロレンズ」と呼んでいます。
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