明るく輝く木星や、キラキラとまたたくカラフルな1等星が夜空を彩ります。目立った天文現象こそありませんが、ただ見上げるだけで星々の美しさを存分に感じられる季節です。暖かい服装でお楽しみください。
星空写真
愛知県田原市 伊良湖岬灯台にて
改修工事実施中の伊良湖岬灯台を訪れました。このような姿を記録すると記念になると思い、冬の星座ともども撮影しました。この日は風が強く、三脚を常に手で支える必要がありブレを心配しましたが、問題ありませんでした。Z6IIは良い仕事をしてくれます。

2025年1月21日 19時26分
ニコン Z6II+NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S(14mm、ISO6400、露出15秒×16枚を合成、f/2.8)
撮影者:石橋 直樹

2026年2月1日ごろの22時、15日ごろの21時、28日ごろの20時に、東京で見た南の星空の様子です。大阪ではこの時刻より約20分後に、福岡では約40分後に同様の星空になります。
月は、上弦(24日)、満月(2日)の位置を入れてあります(時刻は21時)。

2026年2月1日ごろの22時、15日ごろの21時、28日ごろの20時に、東京で見た北の星空の様子です。大阪ではこの時刻より約20分後に、福岡では約40分後に同様の星空になります。
月は、上弦(24日)の位置を入れてあります(時刻は21時)。
| 1日(日) | (前日宵~)明け方、月とポルックスが接近 |
|---|---|
2日(月)![]() |
満月。次の満月は3月3日です |
| 3日(火) | 未明~明け方、月とレグルスが接近 宵~翌4日未明、月とレグルスが接近(明け方とは並び方が変わります) |
| 4日(水) | 立春(こよみの上で春の始まり) |
| 7日(土) | 未明~明け方、月とスピカが並ぶ 深夜~翌8日未明、月とスピカが接近(明け方とは並び方が変わります) |
9日(月)![]() |
下弦(夜半に東の空から昇り、明け方に南の空に見える。下弦~新月は夜空が暗く、星が見やすくなります) |
| 11日(水) | 未明~明け方、月とアンタレスが接近 |
17日(火)![]() |
新月(下弦~新月は夜空が暗く、星が見やすくなります) 南極で金環日食(日本ではまったく見られません) |
| 19日(木) | 夕方~宵、細い月と水星が接近(「今月の星さがし」で解説) |
| 20日(金) | 水星が東方最大離角(夕方~宵の西の低空に見えます。「今月の星さがし」で解説) |
24日(火)![]() |
上弦(日没ごろに南の空に見え、夜半ごろ西の空に沈む) 夕方~深夜、月とプレアデス星団が接近 |
| 27日(金) | 夕方~翌28日未明、月と木星、ポルックスが接近(「今月の星さがし」で解説) |
中旬ごろから、夕方から宵の西の低空に見えます。日の入り45分後(15日の場合、東京で18時10分ごろ)の高度は約7度で、水星としては比較的好条件です。とはいえ低いことは確かなので、低空まで見晴らしの良い場所で探しましょう。位置がわかれば肉眼でも見えますが、双眼鏡を使うと見やすくなります。「今月の星さがし」も参考にしてください。
19日に三日月(月齢2)と接近します。
月末に夕方の西の低空に見えますが、太陽に近いので観察は難しいでしょう。
太陽に近く、見えません。5月中旬ごろから、明け方の東の低空に見えるようになります。
「ふたご座」にあります。19時ごろに東の空の高いところに見え、21時ごろに頭の真上近くまで昇り、1時ごろ西の空に見えます。明るさは約マイナス2.5等級です。
ほぼ一晩中見ることができ、観察の絶好期が続いています。肉眼では「ふたご座」のポルックス、カストルと並んで細長い三角形になっている光景が見られます。双眼鏡を使うと木星の周りを回るガリレオ衛星が見え、天体望遠鏡では衛星に加えて木星本体の縞模様も楽しめます。様々な方法で観察しましょう。
27日の夕方から翌28日の未明にかけて、明るい月(月齢10)と接近します。
「みずがめ座」と「うお座」の境界付近にあります。日の入り1時間後(15日の場合、東京で18時20分ごろ)に西南西の空の低いところに見え、20時ごろに沈みます。明るさは約1.1等級です。
空が暗くなるころにはだいぶ低くなってしまい、そろそろ天体望遠鏡で拡大して見る観察シーズンは終わりです。肉眼や双眼鏡で、低空に光っている姿を確認しましょう。
今月も木星が見ものです。ガリレオ衛星や縞模様を観察してみましょう。夕空の水星も探してみてください。
先月「衝(しょう)」という状態を迎えた木星が、今月も観察の好期です。衝のころは地球を挟んで太陽の反対方向にあるので、一晩中見ることができます。今月は4時ごろには低くなってしまいますが、実質的にはほぼ一晩中見られます。
木星を天体望遠鏡で観察すると、数本の縞模様と、4つのガリレオ衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)がわかります。衛星は木星の周りを公転するので、4つの並び方は数日でどんどん変わります。左右に2個ずつ見えたり、1つが木星の向こう側で見えなくなったりします。望遠鏡をお持ちでなければ、公開天文台や科学館に出かけてみましょう。
肉眼や双眼鏡では、27~28日に見られる月との接近現象が楽しめます。「ふたご座」のポルックス、カストルを含めて4天体が集まっている光景を眺めてみてください。

2月27日 19時の東の空の様子(場所の設定は東京)。接近の様子はほぼ一晩中見られるが、時間によって方位や高さは変化する。大きい円は拡大イメージ(視野6度)、小さい円はさらに拡大のイメージ(正立像)で、月の拡大像の中にある赤い円の大きさが、木星の拡大像の円と同じ
木星は太陽の周りを約12年かけて1周するのに対して、太陽系の一番内側の惑星である水星は約90日で1周します。そのため見えるタイミングが目まぐるしく変わり、昨年末に明け方の東の空に見えていた水星は、今月はもう夕方の西の空に移っています。その間の期間は太陽のそばにあって見えなかったので、およそ1か月半ぶりの水星観察のチャンスということになります。
20日に水星は「東方最大離角」という状態を迎え、見かけ上で太陽から最も離れます。この前後のころがとくに見やすい時期です。太陽の「東に」離れますが、見えるのは「西の空」です。最も離れるといっても、太陽の近くにあるので、日の入り後の低いところにしか見えません。見晴らしの良い場所で観察することが一番のポイントです。
水星は明るいため肉眼でも見えますが、太陽が沈んでから間もないので空も明るく、水星の光が埋もれてしまって見づらいかもしれません。まず双眼鏡を使って探すと良いでしょう。スマートフォンの星図アプリなどを使って水星の位置を調べ、双眼鏡で丁寧に探してみてください。19日には三日月と並び、美しい光景が楽しめます。
全天で88個ある星座の中で、最も有名で最も見つけやすい星座と言える「オリオン座」は、冬に見ごろを迎えます。2月中旬の夜20時ごろ、南の空に見えます。赤っぽい1等星ベテルギウスと青白い1等星リゲル、その間に並ぶ三ツ星が、「オリオン座」を見つける目印です。

「オリオン座」(M42の画像クレジット:NASA, ESA, Hubble Space Telescope Orion Treasury Project Team, Massimo Robberto (STScI, ESA)/IC 434の画像クレジット:ESO DSS2 (AURA))
「オリオン座」が見つけやすい理由の一つは、2等星より明るい星が7個も含まれていることです。1等星や2等星は少し街明かりがあるような場所でも見えるので、都市部でも「オリオン座」の主な星を見つけられます。ベテルギウスは赤っぽく、残り6つはすべて青白い色をしています。
この7つの星がバランスよく並んでいることも、「オリオン座」が見つけやすく有名な星座である理由でしょう。ギリシャ神話に登場する狩人オリオンの頭や肩、腰、足にあたる星々をつないでみてください。少し暗い星も見つければ、手に持つこん棒や楯も想像できます。日本には和楽器の鼓に見立てた「つづみぼし」という呼び方もあります。リボンや砂時計のようにも見えますね。
ベテルギウスとリゲルはどちらも太陽よりもはるかに大きく重い、超巨星というタイプの恒星です。色の違いは表面温度の違いによるもので、赤色超巨星のベテルギウスは低温、青色超巨星のリゲルは高温の星です。その色を源平合戦の旗の色にたとえて、ベテルギウスには平家星、リゲルには源氏星という和名もあります。
「オリオン座」には双眼鏡や天体望遠鏡でぜひ観察したい、見逃せない天体があります。三ツ星のすぐ南(下)にある「オリオン座大星雲M42」です(Mはカタログの符号です)。空の条件が良ければ肉眼でもボンヤリと見え、双眼鏡などを使うと天体の広がりやおおまかな形もわかるようになります。写真では赤っぽい色や、鳥が羽を広げたような形もとらえられます。
オリオン座大星雲の正体は宇宙空間に漂うガスや塵の集まりで、星の光を受けて光っている天体(輝線星雲+反射星雲)です。こうした星雲は新しい星が誕生する場所なので、「星のゆりかご」と呼ばれることもあります。
また、三ツ星の東(左)にある「馬頭星雲IC 434」も有名です(ICもカタログの符号です)。眼視ではわかりませんが、撮影するとその名のとおり馬の顔や首のような形がとらえられます。星図の画像を90度、反時計回りに回転させるとわかりやすいでしょう。
馬頭星雲は「暗黒星雲」というタイプの天体です。濃く集まった低温のガスや塵が背景の光(輝線星雲の部分)を遮り、そのシルエットが見えています。内部では、オリオン座大星雲と同様に新しい星が作られています。
「オリオン座」にはこのほかにも、エンゼルフィッシュ星雲やバーナードループ、燃える木星雲など、撮影の対象として人気の天体が数多くあります。明るい星だけでなく星雲も、「オリオン座」は派手で目立っているのですね。
「オリオン座」の下(南)には「うさぎ座」「はと座」という小動物の星座が並んでいます。オリオンに踏まれているような位置にあるのは少しかわいそうですが、乱暴者とも言われるオリオンの気持ちを鎮めるように、この場所に置かれたのかもしれません。やや暗めであまり目立たない星座たちですが、リゲルや「おおいぬ座」のシリウスとの位置関係を手掛かりにして、ぜひ探してみてください。
夜遅く帰ってくる人のため、ちょっと夜更かしの人のため、真夜中の星空をご案内しましょう。
図は2月中旬の深夜1時ごろの星空です。3月中旬の深夜23時ごろ、4月中旬の夜21時ごろにも、この星空と同じ星の配置になります(惑星は少し動きます)。
「うさぎ座」が西の地平線の下に姿を隠し、「オリオン座」も沈みかけています。冬の星座たちが少しずつ高度を下げていく一方で、南の空の高いところには「しし座」が駆けています。春の訪れが待ちきれないかのようですね。南東には「春の大三角」が大きく広がり、北天の「北斗七星」も高く見やすくなってきました。
図の上でも解説しているように、3月や4月にはもう少し早い時間帯に似た配置の夜空を見ることができます。時間帯も気温も、そのころを待ったほうが見やすいのですが、できれば2月の深夜にもぜひ、この空を眺めてみてください。そうすると来月や再来月、同じような星や星座を見たときに、暖かさや空気の透明度が変化していることを感じられるはずです。
同じ配置の空を違う時刻に見ることで季節の移り変わりを感じられるのも、星空観察の面白いところです。今月は防寒をしっかりとして、冬の深夜の星座巡りをお楽しみください。
星座や惑星、流星群などの天文現象の観察や撮影は、コツを抑えるとただ眺めるよりも広く深く楽しむことができます。
ここでは、天体の探し方からおすすめの撮影機材やテクニックまで、星空を楽しむうえで知っておきたいポイントをご紹介します。
カメラや双眼鏡を持って、美しい夜空に会いにいきましょう!