今年もいよいよ残すところ1か月。恒例のふたご座流星群は比較的良い条件で楽しめます。しっかり防寒して、空を広く見渡しましょう。天体望遠鏡で木星と土星の観察もおすすめです。
星空写真
栃木県 中禅寺湖にて
中禅寺湖畔の歌ヶ浜から、沈むオリオン座、中禅寺湖、社山を組み合わせました。中禅寺湖の水面にリゲルの光で星の道ができ、冬期の凛とした雰囲気が表現できたと思います。

2019年12月25日 3時45分
ニコン Z7+NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct(ISO3200、露出3秒×8枚を合成、f/0.95)
撮影者:高岡 誠一

2025年12月1日ごろの22時、15日ごろの21時、30日ごろの20時に、東京で見た南の星空の様子です。大阪ではこの時刻より約20分後に、福岡では約40分後に同様の星空になります。
月は、上弦(28日)、満月(5日)の位置を入れてあります(時刻は21時)。

2025年12月1日ごろの22時、15日ごろの21時、30日ごろの20時に、東京で見た北の星空の様子です。大阪ではこの時刻より約20分後に、福岡では約40分後に同様の星空になります。
| 4日(木) | 未明~明け方、月とプレアデス星団が並ぶ 夕方~深夜、月とプレアデス星団が接近(明け方とは並び方が変わります) |
|---|---|
5日(金)![]() |
満月。次の満月は来年1月3日です |
| 7日(日) | 宵~翌8日明け方、月と木星が接近(「今月の星さがし」で解説) 宵~翌8日明け方、月とポルックスが接近 |
| 8日(月) | 水星が西方最大離角(明け方の南東の低空に見えます。「今月の星さがし」で解説) 宵~翌9日明け方、月とプレセペ星団が大接近 |
| 10日(水) | 未明~明け方、月とレグルスが並ぶ 深夜~翌11日未明、月とレグルスが接近(明け方とは並び方が変わります) |
12日(金)![]() |
下弦(夜半に東の空から昇り、明け方に南の空に見える。下弦~新月は夜空が暗く、星が見やすくなります) |
| 14日(日) | ふたご座流星群の活動がピーク(「今月の星さがし」で解説) |
| 15日(月) | 未明~明け方、月とスピカが接近 |
20日(土)![]() |
新月(下弦~新月は夜空が暗く、星が見やすくなります) |
| 22日(月) | 冬至(北半球では、一年のうちで一番夜が長い日) |
| 27日(土) | 夕方~宵、月と土星が並ぶ(「今月の星さがし」で解説) |
28日(日)![]() |
上弦(日没ごろに南の空に見え、夜半ごろ西の空に沈む) |
| 31日(水) | 夕方~翌1月1日未明、月とプレアデス星団が大接近(23時ごろ、星団の星々が月に隠されます) |
明け方の東南東の低空に見えます。日の出45分前(15日の場合、東京で6時ごろ)の高度は約8度で、水星としては好条件です。とはいえ低いことは確かなので、低空まで見晴らしの良い場所で探しましょう。「今月の星さがし」の星図や解説も参考にしてください。
太陽に近く、見えません。来年3月上旬ごろから、夕方の西の低空に見えるようになります。
太陽に近く、見えません。来年5月中旬ごろから、明け方の東の低空に見えるようになります。
「ふたご座」にあります。22時ごろに東の空に見え、2時ごろに頭の真上近くまで昇ります。明るさは約マイナス2.6等級です。
観察の好期を迎えています。「ふたご座」のポルックス、カストルと並んで「三つ子」のようになっている光景や、冬の明るい星々との色・明るさ比べが見ものです。双眼鏡を使うと木星の周りを回るガリレオ衛星が見え、天体望遠鏡では衛星に加えて木星本体の縞模様も楽しめます。
7日の宵から8日の明け方、満月過ぎの明るい月(月齢17~18)と接近します。
「みずがめ座」と「うお座」の境界付近にあります。18時ごろ真南の空の高いところに見え、日付が変わるころに沈みます。明るさは約1.1等級です。
宵の時間帯に見やすい高さにあり、引き続き観察の好期です。環がほとんど見えないという珍しい状態も続いているので、天体望遠鏡で確かめましょう。天文台や科学館の観察会に参加して見せてもらうのもおすすめです。
27日の夕方から宵、上弦の半月(月齢7)と並びます。
14日から15日にかけて、ふたご座流星群の活動が活発になります。月明かりの影響は小さく、比較的多くの流れ星を見ることができそうです。木星は観察シーズン入りし、土星は観察シーズンの後半を迎えています。
毎年12月中旬に、ふたご座流星群の活動がピークを迎えます。活動が活発で安定している(年による当たり外れがほとんどない)ことや、夜が長いことなど、一年のなかでも指折りの流れ星を見やすい時期です。寒さを別とすれば一晩中でも空を見上げていたいものです。
今年のピークは14日の夕方17時ごろと予想されているので、14日の宵から15日明け方が最も期待できる時間帯になります。15日の2時ごろに細めの月が昇ってきますが、月明かりの影響はそれほど大きくありません。街明かりがなく見晴らしが良い場所なら、1時間あたり20~25個ほど見えるでしょう(不慣れな場所での観察は避けましょう)。ふたご座流星群の流れ星は明るいものも多いので、多少の街明かりがあるような場所でも1時間に5~10個は見られそうです。
流れ星観察の一番のポイントは、空を広く見渡すことです。流れ星は「ふたご座」の方向だけに飛ぶのではなく、「ふたご座」(放射点)を中心として「空のあちこち」に飛びます。360度、頭の真上から地平線の近くまでどこにでも流れるので、肉眼で広い範囲を眺めましょう(双眼鏡や天体望遠鏡はいりません)。同じ理由で、なるべく視界が開けたところで観察するほうが、流れ星を見やすくなります。また、1時間に20個見えるとすると平均では3分間に1個見えることになりますが、流れ星の飛び方はランダムなので、15分くらいは待ってみましょう。
ピークの前後数日間も、数は減りますが流れ星を見られるチャンスはあります。寒さ対策をしっかりとして、安全面やマナー(大声で騒がないなど)にも気をつけて、流れ星観察をお楽しみください。流れ星を撮影してみたい方は以下の解説が参考になります。1つでも多くの流れ星が見えますように。
天体望遠鏡で観察したい天体といえば月と木星、土星でしょう。このうち惑星である木星と土星は、少しずつ星座の間を動いていき、年ごとに見やすい時期が移り変わっていきます。ここ数年では、木星は晩秋から初春にかけて、土星は秋から冬が見ごろですので、ちょうど今ごろが両惑星の観察シーズンとなっています。
冬は気流が乱れていることが多く、望遠鏡で覗いたときに像が落ち着かないこともありますが、それでも木星の縞模様や土星の環が見えると嬉しいものです。じっくり観察してみてください。図をご覧いただくとわかるように、木星と土星の見かけの大きさは月に比べるとはるかに小さいのですが、実際にはそれぞれ地球の直径の10倍前後(月の40倍前後)大きな天体です。また、今期は土星の環の見え方がとても細く、ほとんど見えないか串のような印象かもしれません。これはこれで珍しい状態(約15年ごとにしか見られない現象)ですので、よく確かめてみましょう。
望遠鏡をお持ちでなければ、公開天文台や科学館に出かけてみましょう。天体観察会で見せてもらえることがあります。また、月と惑星の接近などは肉眼や双眼鏡でも楽しめますので、気軽に空を見上げてみてください。
10~11月は、夕空に「レモン彗星(C/2025 A6)」が見えて話題になりました。今月は明け方の空に別の「すいせい」が見えます。ただし、「ほうき星」ではなく、惑星の「水星」です。
彗星は数多くありますが、ほとんどが暗いので観察機会はめったにありません。一方、水星は1つしかありませんが、明るいので肉眼でも見つけられ、一年の間に何度か観察チャンスがあります。とはいえ、簡単に見えるというものでもありません。いつでも太陽の近くにしか見えないからです。
太陽の近くということは、日の出前の東の低いところか、日の入り後の西の低いところにしか見えないことになります。つまり、明るい空の中で、地上の山や建物などに隠されやすい条件で探す必要があります。スマートフォンの星図アプリなどを使って水星の位置を調べてから、なるべく見晴らしが良い開けた場所で、双眼鏡を使って探してみましょう。
今月8日に水星は「西方最大離角」という状態を迎えます。見かけ上、太陽から最も離れるタイミングで、この前後のころがとくに見やすい時期です。太陽の「西に」離れますが、見えるのは「東の空」です。早起きして、冬の冷たい空気を感じながら、キラリと光る水星の輝きを見つけてみてください。
3月下旬から4月中旬ごろに誕生日を迎える人の星座として名前が知られている「おひつじ座」、宵空で見やすいのは12月ごろです。12月中旬の21時ごろ、頭の真上あたりに見えます。
「おひつじ座」の目印となるのは2等星のハマルです。この星と3等星のシェラタンが並んでいるところが羊の頭から角の位置に当たります。星図からわかるように、星をつないで羊の姿を想像するのは難しそうです。
神話では黄金の毛皮を持ち、空を飛ぶことができたと伝えられています。その逸話ほどには目立ちませんが、暖かい金の羊毛をまとって冬の夜空を飛ぶ姿を想像してみてください。
ハマルとシェラタンのそばにある4等星メサルティムは、肉眼や双眼鏡では1つの星にしか見えませんが、天体望遠鏡で観察すると2つに分かれて見える二重星です。二重星というと色の対比を楽しむことが多いものですが、メサルティムは色も明るさもほぼ同じ星が仲良く並んでいます。こうした「そっくり二重星」の観察も面白いものです。
羊の顔のあたりに位置する渦巻銀河NGC 772(NGCはカタログの符号です)は腕の見え方が非対称で、北(画像の上)のほうが長く明るく見えます。他の銀河と接近して、重力の影響でこのような形になったと考えられています。やや暗く、望遠鏡を使っても観察は難しいので、インターネットの画像で楽しみましょう。
夜遅く帰ってくる人のため、ちょっと夜更かしの人のため、真夜中の星空をご案内しましょう。
図は12月中旬の深夜1時ごろの星空です。来年1月中旬の深夜23時ごろ、2月中旬の夜21時ごろにも、この星空と同じ星の配置になります(惑星は少し動きます)。
ちょうど真南の空に「冬の大三角」が見えます。星の輝きも空気の冷たさも、まさに冬という印象の夜空です。今期は木星も加わり、例年以上に星空の豪華さ華やかさがアップしています。深夜になっても街が明るい時期ですが、地上のイルミネーションだけでなく天上の美しさにも目を向けてみましょう。
関東地方より南の地域では、南の地平線近くに「りゅうこつ座」の「カノープス」も見えるかもしれません。一目見ると寿命が延びると言われる縁起の良い星です。条件が揃えば、ぜひ探してみてください。
この空の様子は新年を迎えるころ、つまり2026年1月1日の0時とほぼ同じです。除夜の鐘を聞きながら夜空を見上げれば、こんな星々が見えるというわけです。2026年も美しい星空や天文現象に出会えること、安心して星空を楽しめる世の中となることを願いながら、よい新年をお迎えください。
星座や惑星、流星群などの天文現象の観察や撮影は、コツを抑えるとただ眺めるよりも広く深く楽しむことができます。
ここでは、天体の探し方からおすすめの撮影機材やテクニックまで、星空を楽しむうえで知っておきたいポイントをご紹介します。
カメラや双眼鏡を持って、美しい夜空に会いにいきましょう!