Q1. 普段の暮らしと、写真を撮るようになったきっかけを教えてください。
普段は、朝起きて子どもと一緒に朝ごはんを食べて、保育園へ送る。子ども中心の生活です。送ったあとは外へ撮影や打ち合わせに出ることもあれば、自宅で作業することもあります。心を整えたい日は、カメラを持って自転車でふらりと撮りにいったり、お散歩したり。自然が多い地域に住んでいるので、季節を問わず外に出るととても気持ちがいいです。
写真を始めたのは高校生のとき、誕生日に小さなコンパクトデジタルカメラを買ってもらったことがきっかけでした。そこから写真にハマって、しばらくはコンパクトデジタルカメラやスマートフォンで撮っていたんです。ただ、SNSを始めてみると「本格的なカメラで、きれいな写真を撮っている人がたくさんいる」と知り、アルバイトで貯めたお金でミラーレスカメラを購入しました。それから、どんどんカメラにのめり込んでいきました。
今撮影しているような、日常の写真を残すようになったきっかけは二つあります。一つはコロナ禍です。気軽に出かけられなくなったので、窓から部屋に入る西日を撮ったり、家で作ったスイーツを撮るようになりました。もう一つは、子どもが生まれたことです。子どもの写真を日常的に撮るようになりましたし、出産直後はなかなか出かけられなかったので、自然と普段の暮らしを撮ることが増えました。
Q2. 普段はどんな瞬間にカメラを向けていますか。
どちらかというと「今日は撮ろう!」と決めて持ち出すことが多いです。そのほうがスイッチが入って、撮影する気持ちが高まるからです。ただ、日常のなかで「あ、今撮りたい」と思うこともあるので、普段から身近にカメラを置いて、すぐ手に取れるようにしています。
撮るのは、旅写真、季節の自然やお花、カフェ写真、子どもの写真が多いですね。特にシャッターをきりたくなるのは、光がきれいなタイミングです。晴れた日や、朝日・夕日など日が傾く時間帯、木漏れ日。お花がきれいに咲いているときや、子どもや一緒にいる人の何気ない自然な表情にも惹かれます。どれも共通しているのは「今しかない瞬間」だということですね。
大切にしているのは、心が揺れたタイミングでシャッターをきることです。人を撮るときは自然体であることを大切にして、自然な表情や仕草を切り取るようにしています。「あ、多分この瞬間を未来の自分に残したい」と思ったときを切り取る感覚です。
Q3. Z5IICを初めて手にしたときの印象と、使ってみて感じた魅力を教えてください。
まず、フラットトップデザインがとても新鮮でした。そのぶんサイズ感が小さく感じるので、初めてカメラを手にする人も馴染みやすいと思います。カバンにも入れやすいので、持ち運びやすさもありますね。
Z5IICを持つようになって、人を撮る機会が増えた気がします。ファインダーがないので、相手からこちらの表情が見える。だから、おしゃべりしながらなど、いつもの時間の延長のままシャッターをきれる。撮りやすいカメラではなく、「撮られやすいカメラ」だと思いました。
Q4. 特に印象に残った機能はありますか。
撮影モード[オート]は普段あまり使っていなかったのですが、こんなにも撮影者に寄り添ってくれる機能なんだとびっくりしました。光の描写が柔らかくなる逆光のシーンが好きでよく撮影するのですが、露出の設定が難しい場面でもカメラが良い設定を自動でしてくれるので、とても助かりました。
シーンモードも、想像以上にきれいな色合いで撮れて感動しました。写真教室で講師をしていると「色味の設定にいつも迷う」という相談をよく受けるので、迷わずカメラが設定してくれるのはいい機能だと思います。
ピント合わせの性能も驚くほどで、なかでも印象に残っているのが、魚を検出してピントを合わせてくれる機能です。今までのカメラだと、細かくランダムに動く魚を撮るのは至難の業でしたが、ピントの合わせやすさが格段に変わりました。水族館に持っていって撮ってみたいですね。よく水族館に行く人や、お魚を家で飼っている人にもおすすめです。
Q5. もなみんさんのイメージングレシピ「Mellow Glow」について教えてください。
少しすっきりとした青みを持たせつつも、人の肌の色が損なわれないように調整しました。どんなシーンにも基本的に合うようにつくったので、景色・料理・人などさまざまなものを撮る機会がある旅行の際に使ってもらいたいです。
つい見落としてしまうシーンも、このレシピで撮影すると「何気ないシーンだけど愛おしく思えてくる」と感じました。例えば、何気ないお花を撮るとき、葉っぱが少し青みがかることで花びらのピンクが引き立ってより魅力的に見えるんです。
あらかじめ色をつくった状態で撮影できるので、構図や被写体に集中できるのもいいところ。撮ったあとに調整する前提がないぶん、その色を含めて「どのようにより良い世界観をつくっていくか」を考えられます。今まで以上に作品づくりが楽しくなると思いました。自分の色だけでなく、好きなクリエイターの色をあててみられるのも、ニコンならではだと思います。
※本イメージングレシピは2026年内に公開予定。
Q6. お気に入りの作例について教えてください。
雨の日に、花壇で咲いているお花を撮りました。淡い色合いがとてもきれいだったのと、花びらに残った雨粒にぐっと近づいて大きく写したらきれいだろうなと思って、シャッターをきりました。水滴にしっかりピントが合ったところはもちろん、手前に咲いていたお花が写真の上部でやわらかくボケていることや、背景の雨粒がボケになって散らばっているところが気に入っています。ファインダーがないぶん、マクロ撮影でピントを合わせるのは少し不安だったのですが、とても正確に、狙ったところへきちんと合ってくれて。ファインダーなしでもここまで撮れるんだ、と驚きました。
薄暗くなってきた時間帯、東京の夜景を屋上から見下ろしているシーンです。奥に広がる夜景のさまざまな色の光が玉ボケとなって重なる雰囲気と、モデルさんの自然体な表情が気に入っています。特にこうしたポートレートではざらつきやブレに敏感になりますが、暗い場所で明るく撮ろうとしても高画質できれいに撮れたことが、印象に残っています。横顔の輪郭がきれいに際立っているところや、日が沈んだあとの薄明かりに照らされた明るい夜景の色も好きです。
ふと見上げたときに、電車の外から、車窓にひょこっと顔をのぞかせる女性の表情に惹かれてシャッターをきりました。車体のブルー、女性の服の赤、自然のグリーンなど色のコントラストやバランスも好みです。車窓のガラスに木々の葉っぱが反射して写っているところも気に入っています。
Q7. 最後にこれからZ5IICを手にする人へメッセージをお願いします。
おすすめしたいのは、これからカメラを本格的に始めたい人や、APS-C機から、さらに本格的なフルサイズへステップアップしたい人です。できるだけコンパクトに持ちたい人、日常使いから旅写真まで幅広く使いたい人にも合うと思います。
フルサイズ機としては小型・軽量なボディーで、グリップも握りやすい。カバンに忍ばせておいて[オート]モードなどで気軽に撮れますし、慣れてきたらレシピをあてて、しっかり撮るスタイルにも移行していけます。
ぜひレンズを交換しながら、お気に入りの一本と好みの組み合わせを見つけてみてください。