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この世界は、不条理に満ちている。
本写真展は、メキシコとアメリカの国境の街で生きる人々の日常を捉えたものである。
迫害や貧困から逃れ理想の地を目指す者、荒廃した街でただ生きる者。
ここでは、理想と現実の乖離が顕現する。
国境や移民問題は常に政治の焦点となり、変転する政策に翻弄される弱者の姿を浮き彫りにする。
貧困と富、権力と支配が絡み合い、世界は歪んだ姿を露呈する。「平和に暮らす」という普遍的な希望は、現実に抗い、阻まれ、物理的な壁ではなく、無知と無関心という無形の壁が人々を隔てる
トランプは再び政権を掌握し、先鋭化した姿勢を強め、世界を混乱に陥れ、移民政策の強化を宣言した。
それでも人々は、矛盾と狂気を抱えた「アメリカ」という幻想に囚われ、理想を追い続ける。
私は一人、国境の街へ向かい、目の前に広がる不条理が具現化した現実を、暗い影に追われながら、ただ静かに見つめ続けた。
世界が不条理であるが故に、その世界で生きることは更に不条理である。
しかし、それは私には分からないし、どうでもいい。
ただし、私は無知でも無関心でもない。
(栁澤 ユカ)
東京都生まれ
成城大学 文芸学部芸術学科卒業
桑沢デザイン研究所 ファッションデザイン専攻科 卒業