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<ニコンサロン>
大西 正
Journey Inwards ~ 旅の考察

会期

2025年6月3日(火)~2025年6月16日(月) 日曜休館

10:30~18:30(最終日は15:00まで)

開催内容

ある夜、車椅子のダンサーと新宿の路上で出会った。彼の肉体に対する真摯な想いに鍛え上げられた身体と踊りは、何かに捧げる祈りのようだった。彼の踊りを撮影するのではなく、カメラを手に、彼と一緒に踊った。その記録を写真に残した。

同じ日常を繰り返す私は路上を歩くのが好きだ。そこはいつも退屈で新鮮で、そこで出会うこと、もの、景色、人々に気持ちがうごく。偶然新宿の路上で知り合った彼は、その場で踊ってみせてくれた。その時撮った写真が、ただの傍観者の写真でしかないことに落胆した。あの、自分が感動した彼の背中、指先、表情がただキレイに写っていただけだった。彼と踊ってみたいと思った。一緒にその中に入ってみたいと思った。
写真を送るときにもう一度会えないか誘ってみた。次は写真を撮るのではなく、「目」としてパフォーマンスに参加して、一緒に踊りたかった。

二分脊椎症と共に生きてきた彼は、30歳を超えて、障害者という枠から飛び出る旅に出た。彼の個性を最大限に生かした唯一無二のパフォーマンスは、私を日常から非日常への旅に誘った。

踊っている最中、ただ彼を見ていた。路上は二人の世界になった。

遠くへ行くことだけが旅ではない。
自分自身の中に、新しいものを見つけていく。
それが旅の一つの形だと思う。

(大西 正)

【ギャラリートーク】大西正 Journey Inwards ~ 旅の考察
本展の関連イベントとしてギャラリートークを開催いたします。

2025年6月7日(土) 17:00~18:00 ゲスト:かんばらけんた氏(車椅子ダンサー)
2025年6月14日(土) 17:00~18:00 ゲスト:中藤毅彦氏(写真家)
会場:ニコンサロン(ニコンプラザ東京内) 

※参加費無料です。当日直接会場にお集まりください。
※ご来場多数の場合、入場を制限することがございます。ご了承ください。

プロフィール

大西 正(おおにし ただし)

スナップ写真とドキュメンタリーの接点を模索するため街景や日常生活における社会性を日々撮影している。プロジェクト的な撮影も基本的には街角でのスナップ的手法。

2016 レジスト写真塾修了
2016 写美ドキュメンタリーフォトワークショップ修了

主な展示:※個展
2016 コニカミノルタギャラリー 「シマシマ都市」※
2018 ニコンサロン銀座・大阪 「乗換駅」※
2018 伊レニャーノ城ギャラリー 「Lost in Shinjuku」※
2018 伊コリリアーノギャラリー 「Lost in Shinjuku」※
2018 伊トリエステオリエンタル美術館 「VoidTokyo展」
2019 六本木フジフィルムスクエア 「平成・東京・スナップLOVE展」
2019 六甲山国際写真祭二人展 「Enter the City」
2021 露ノボシビルスク市民美術館 「Different Dimension」
2021 伊ミラノファッションウィークPlanC 「Shinjuku」
2022 露クラスノヤルスク現代美術館 「Tokyo」
2022 中国麗水市美術館 「City in the world」
2022 ギャラリーニエプス 「Lost in Shinjuku2」※
2023 露ノボシビルスク市民美術館 「Tokyo」
2023 ギャラリーニエプス 「新宿鸚哥」※
2024 韓ヘドゥン美術館 「Parole on the street」
2025 月ウズベキスタン現代美術館「Tadashi Onishi - Tokyo」※
2025 ニコンサロン新宿 「Journey Inwards」※


主な出版:
2017 「Lost in Shinjuku」dotART, Italy
2021 「YEARS」月刊写真集12冊 自費出版