「四隅を締める構図によって視線が人物に導かれます。背景の光が巧みに使われていて、人物の目線とリンクするラインが印象的。シルエットの表現が光と影のおもしろさを際立たせ、見る側に“何を見ているのだろう”と想像させる力を持っています。露出の決め方にも思い切りの良さが感じられました」(秋山)
「雨粒の水滴がキラキラと光り、傘の奥に広がる晴れ間が、雨上がりの予感や物語性を感じさせる素敵な一枚でした。単なる美しい風景ではなく、そこにある“これから”を想像させる力があります。背景をもう少し広く取り入れると、晴れ間の広がりや余韻がより伝わるかもしれません」(秋山)
「まず被写体選びが秀逸でした。さらに被写体との距離感も良く、思い切って寄ったことでその人の素の表情が引き出せています。構図に関しては、被写体を画面の中心からもう少し左右どちらかにずらして動きを出し、偶然の出会いのようなドラマ性を演出してみてもおもしろいかもしれません」(熊切)