2025年度 第2回 TopEyeフォトコンテスト

2025年度 第2回 TopEyeフォトコンテスト

審査員講評

審査員講評 審査員講評

被写体との距離感が審査のポイントになりました

熊切:今回のコンテストは、単写真の力強さがとても印象的でしたね。ここ最近、組写真に比べて単写真がやや押され気味だった印象がありましたが、今回は力作が数多く集まっていて、単写真のおもしろさを再認識できました。

秋山:そうですね。1年生の応募作品も多くて、その中にも驚くほど完成度の高いものがありました。

熊切:たまたまかもしれませんが、色彩豊かな作品も多かったですね。色をどう引き出すかという工夫から、作者の発想の自由さや広がりが伝わってきて、見応えのある審査になりました。

秋山:被写体との距離感も今回の大きなテーマだったように感じます。上位の作品の中には、被写体にしっかり寄っている思い切りのいい作品が多かった。撮りたいという強い気持ちが、他の作品と比べて際立っていたように思います。

熊切:引きの写真が多い中で、「よくぞここまで寄ったな」と感じる作品にはやはりインパクトがありますよね。

秋山:そうですね。ズームで寄るより、自分の足で一歩前に出て撮ることで、その場の空気感や被写体との関係性がグッと深まります。やはり「あと一歩」が届いていない作品を見ると、もったいないなと思ってしまう。

熊切:引きの構図ももちろん意味があれば素晴らしいです。でも、「本当は寄りたいのに寄れていない」という印象の作品は、やはり力強さに欠けてしまいます。今回はその点で、“寄り”の力をうまく使った作品が多かったと感じました。

TopEye フォトコンテスト審査員紹介

審査員の写真

審査員 秋山 華子 氏

PROFILE

大阪芸術大学写真学科卒業後、写真家・織作峰子氏に師事。大阪芸術大学写真学科非常勤講師。ニコンカレッジ講師。ニッコールクラブ アドバイザー。https://www.hanakoakiyama.com/

審査員の写真

審査員 熊切 大輔 氏

PROFILE

東京工芸大学を卒業後、日刊ゲンダイ写真部を経てフリーランスの写真家として独立。ニコンカレッジ講師。ニッコールクラブ アドバイザー。公益社団法人 日本写真家協会会長。