Instagramリール

地中海にあるような農園レストランの雰囲気をシンプルなカメラ構成で再現する

九州朝日放送(KBC)

九州朝日放送(KBC)の約90秒のミニ番組『Oasis - 心の休息地をめぐる旅』。福岡・佐賀の心安らぐスポットを紹介していて、InstagramとWEB サイトも連動。動画は福岡・佐賀│週末楽しむニュースマガジン「ジモタイムズ」のYouTube チャンネルでも見られる。
https://www.instagram.com/oasiss.jp/

『Oasis - 心の休息地をめぐる旅』Instagramリール撮影

九州朝日放送(KBC)さんのミニ番組『Oasis - 心の休息地をめぐる旅』と連動するInstagramがあります。福岡や佐賀の観光やグルメのスポットを巡る旅番組ですが、制作を担当する福岡の映像制作会社であるKAGEのNORIさんが、Instagramリールの制作でZRを使用しました。Oasisの取材では、テレビ番組(横位置)用の撮影もしながら、同じロケで別のカメラを使って高品位な縦型Instagramリールを制作しています。

聞き手:VIDEO SALON

『A.PUTEC FLEGO(アプテカフレーゴ)』
今回の取材先はどんなところでしょうか?

福岡の郊外にある農園レストラン、アプテカフレーゴです。畑では無農薬でイタリアの野菜を育て、豚やロバやアヒルを飼い、古民家でランチを中心にイタリア料理を出していまして、海と山に囲まれたその場所はまるで地中海のようなところです。

制作スタッフとしては?

スタッフはテレビ用撮影のカメラマン、スマホ撮影カメラ担当、モデル、インタビュアー兼ライター含めて5名です。縦型リールは私が担当し、ZRにレンズ、NDフィルター、ショットガンマイクロホン ME-D10というミニマムな構成で手持ち撮影しました。農園からテラス、室内、厨房とフットワークよくどんどん撮影していきました。

NORIさんがZRを手持ちで撮影している様子
ZRにf/1.2の単焦点レンズ、NDフィルター、ショットガンマイクロホン ME-D10でイヤホンでモニターしながら手持ち撮影。
ZRを縦位置にして撮影
ZRを縦にするとモニター表示も縦位置に

縦位置にするとモニターの表示も縦位置用に。屋外でも視認性はまったく問題なかったと言う。

手持ち撮影とAFでほぼ開放F値1.2で撮る

どのようなレンズをどう使われたのでしょうか?

使用レンズは35mm、50mm、85mmのf/1.2のNIKKOR Zレンズです。半分ドキュメンタリー的な要素も含んでいるので、目の前に広がっている雰囲気を崩したくないというか、カメラを意識してほしくないときに、50mmがその場の雰囲気を壊さずに、かつ覗き見ているような距離感でちょうどいいんです。ただ、室内ではそれで狭いときもあるので、35mmにします。逆に農園では85mmをポイント的に使いました。

絞りはほぼ開放F値1.2で撮りました。ピントは薄いのですが、AFは優秀で、かつ手ブレ補正がとても効くのは結構衝撃でした。ディレクターとカメラマンを兼ねているため、フォーカスと手ブレはカメラに任せて目の前の現象に集中したいので、その部分は重要です。

ZRの手ブレ補正は想像以上
AFも優秀

想像した以上にAFと手ブレ補正の性能が良いことに驚いたそう。

カメラとしての使い勝手はいかがでしょうか?

もっとも良かったのがコンパクトなボディーと4.0型のモニターでした。取材とは言え、その場の雰囲気を壊したくないので、機材はなるべく圧迫感がないものにしたいのです。外部モニターが課題で、大袈裟になってしまうのが嫌いでした。取材される方は撮られ慣れていない人も多いので、ZRのコンパクトサイズのボディーであのモニターのサイズ感というのは革命です。

今回はインタビューもあり、現場音も生かした構成になっていますが、音はどうやって収録したのでしょうか?

インタビュー部分は、基本的にはピンマイクを仕込んで収録していますが、カメラの上にはショットガンマイクロホン ME-D10を載せてウィンドジャマーをつけてモニターしていました。距離が近ければ充分ME-D10の音が使えますし、豚の鳴き声とか結構リアルに収録できていて驚きましたね(笑)。

ショットガンマイクを載せて豚の鳴き声を収録
ショットガンマイクロホン ME-D10をカメラに載せて収録

ショットガンマイクロホン ME-D10でインタビューや現場音などを収録。

R3D NE収録からまるで地中海のような色を作る

映像は見てのとおり、とてもリッチな雰囲気に仕上がっていますね。

これまでPremiereで作業していて、今回のためにDaVinci Resolveに取り組んだので、まだまだ使いこなせていませんが、いい色の楽しさというか、カラーグレーディングの楽しさみたいなところに新たに出会えた感覚はすごくあります。こういった小型カメラのクオリティが次のフェーズに入った感じはありますね。

Oasisのように短尺なリールであれば、RAW収録でもまったく問題ないし、まさにジャストフィットなカメラでした!

Point

開放F値1.2をキープするため可変NDを使用
マグネットタイプの可変NDを使用

開放F値1.2をキープするには可変NDが必須でNiSiのJetMagシステムを使用しました。可変NDはJetMag TRUE COLOR ND VARIO(1〜5ステップ:ND2〜32 )、屋外ではFS ND16(4ステップ)を併用しました。マグネットタイプなので脱落を心配しましたがまったく問題ありませんでした。

カラーグレーディングの楽しさに出会い直す

DaVinci Resolve Editページ

ふだんはPremiereを使っているのですが、今回は素材がR3D NEということで、より親和性の高いDaVinci Resolveに挑戦しました。もともとDaVinciを導入しようと思っていたので、よいきっかけになりました。いつも表現しているような色味に近づけるグレーディングはできる状況になりました。

DaVinci Resolve Colorページ

映像制作会社KAGEでは、作品に合わせてより重厚なルックで仕上げることも多いのですが、Oasisシリーズはそれとも違った独特なルックになっています。LUTを2つ適用して世界観を再現しています。

使用カメラ