しふぉんShiho Kawahara
NIKKOR Z24-105mm f/4-7.1

「日常や旅の流れに
溶け込める軽さ」
広角から中望遠まで1本で完結する守備範囲の広さに対し、350gという軽さは、日常や旅先での撮影を目的化させず、移動や滞在のリズムの中に無理なく溶け込む。また、最短撮影距離の短さによって、スナップの流れを保ったまま被写体の質感や細部へ踏み込むことができ、風景の中に潜む痕跡へと視線が導かれる。1本で撮影を完結できるからこそスムーズに被写体を切り取れ、旅や日常の断片を連続した視点としてまとめ上げられる。日常や旅の流れの中で撮り続けたい人や、重さや操作の難しさに不安を感じる初めてのフルサイズユーザーにおすすめしたいレンズだ。
・カメラ:Z5II ・シャッタースピード:1/320秒 ・焦点距離:62mm ・絞り:f/5.6 ・ISO感度:100
日が沈む頃、まだ明るさが少し残る時間、旅へ向かう飛行機から見えたふわふわとした雲がかわいく感じて撮影した。あえて飛行機の窓枠を入れることで情報量を増やし、旅の始まりを表現した。Z5IIと組み合わせてもとてもコンパクトで、狭い機内でも取り回しやすい。撮りたいときに苦にならないサイズ感は大事だ。
スーパーに並んだプチトマトがかわいく思えて、家に持ち帰って撮影。薄く色のついたガラスボウルにただ水を貼って浮かべても面白みに欠けるので、炭酸水を張ることでプチトマトにまとわりつく気泡を作り出した。105mmのクローズアップ撮影はヘタや気泡をしっかりと写し出してくれ、なにより気軽にこうした撮影を試せるのが楽しい。
・カメラ:Z5II ・シャッタースピード:1/200秒 ・焦点距離:105mm ・絞り:f/7.1 ・ISO感度:400
・カメラ:Z5II ・シャッタースピード:1/640秒 ・焦点距離:105mm ・絞り:f/7.1 ・ISO感度:160
人が近づくとほかのカモメ達は警戒して飛んでいってしまう中、1羽だけ海辺でじっとたたずんでいた。ちょうど背景に対岸の景色がきれいに収まるように配置して、撮影。決して明るいレンズではなく望遠側ではf/7.1になるが、抜けの良い背景を選ぶことで程よいボケが得られる。
旅先で訪れたカフェでひと休みした際に撮影。旅に限らず日常でもカフェにふらっと立ち寄ることがあるが、ついスマートフォンでの撮影に留めてしまいがち。24-105mmの取り回しやすいサイズ感と最短撮影距離の短さは、このような狭い空間での撮影も可能に。ボケがとてもきれいだ。
・カメラ:Z5II ・シャッタースピード:1/100秒 ・焦点距離:95mm ・絞り:f/6.7 ・ISO感度:640
・カメラ:Z5II ・シャッタースピード:1/1250秒 ・焦点距離:55mm ・絞り:f/5.3 ・ISO感度:100
見慣れたスカイツリーを謎のオブジェと絡め、あまり見ることのない構図を狙って撮影。どうしてもシティースケープや建物を撮ろうとすると地面を入れがちだが、ごちゃごちゃした部分を写さないように標準域の55mmを選んだ。こうした画角調整が素早くできるのは便利だ。
大好きなマジックアワーの時間に、お気に入りのレインボーブリッジ遊歩道から撮影した。橋という特性上構図に制約があるが、安全のために金網が張られている金網を前ボケとして入れ、幅広いズームを活かして夜景と金網の絶妙なバランスを探すことで、全体が引き締まった印象に仕上がった。
・カメラ:Z5II ・シャッタースピード:1/60秒 ・焦点距離:34mm ・絞り:f/4.2 ・ISO感度:800
・カメラ:Z5II ・シャッタースピード:1/320秒 ・焦点距離:105mm ・絞り:f/7.1 ・ISO感度:160
阿蘇の展望台で夕日を待っていたところ、遭遇した天使のはしご。阿蘇市の田んぼに降り注ぐ光と影のコントラストや、少しかすんだ空に山の連なりが映える美しい1枚となった。あえて105mmで画角を狭めて空を写さないことで、主題を引き立たせる構図にできた。
曇っている日の散歩中に出合った赤く美しいダリア。望遠端の最短撮影距離0.28mギリギリまで花の中心に近づき、クローズアップ撮影をした1枚だ。背景に抜けがあるダリアを選ぶことできれいにぼかせた。ダリアの花びらのボケも滑らかだ。
・カメラ:Z5II ・シャッタースピード:1/100秒 ・焦点距離:105mm ・絞り:f/7.1 ・ISO感度:320
- 写真表現の幅を広げる多様な焦点距離
-

24mm
周囲の環境を取り入れながら撮影でき、前後の奥行きや伸びやかさを表現できる

50mm
背景を程よく取り入れながら、被写体がゆがまず自然な雰囲気になる

70mm
画面の中で被写体の存在感を強め、顔の表情など細部の情報を伝えやすくなる

105mm
70mmよりさらに被写体を強調した表現になり、背景がぼけて被写体が際立つ
フォトグラファー
しふぉん(Shiho Kawahara)
東京を拠点にフリーランスフォトグラファーとして活動中。2021年には初の写真集『白日夢』を上梓し、さまざまなジャンルを撮影する中でも一貫して「誰が見ても気持ちのいい写真」をテーマとしている。また、企業案件や観光PR案件、雑誌やWebサイトへの寄稿など幅広く活動。